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KAGURAZAKA・想い

第13回 神楽坂店主リレー取材:神楽坂想い

常にお客様に愛され選ばれるお店であり続けたい

龍公亭

飯田公子・花さん

「神楽坂想い」もリレーを継いで13回目を迎えました。
今回お話を伺ったのは、創業130年以上の歴史をもつ中華(広東)料理の名店「龍公亭(りゅうこうてい)」の三代目・飯田公子さんと、四代目飯田竜一さんの奥様・花さんです。
何よりもお客様を大切にしながら老舗の伝統を受け継ぎ支えるお二人の想い、そして”神楽坂愛”をお聞きしました。

四代にわたり時代の波を乗り越えて

人気メニュー 土鍋麻婆豆腐のランチ

明治22年、初代の飯田栄吉が「あやめ寿司」という寿司店を開業しました。

大正時代に入ってコレラが流行した折、栄吉は、これからは生ものだけではなく、すべての食材に火を通す中華料理はどうだろうかと考え、大正11年(関東大震災の前年)に「あやめ寿司」の二階で広東料理「龍公亭」を開きました。大震災、戦争、戦後の混乱など幾度かの危機を乗り越え、四代にわたって老舗の味を守り続けています。

創業時から提供している麻婆豆腐や、他では味わえない中華のカレーライスは人気メニューとなっています。コロナ禍で在宅勤務が多くなり、来店できなくなった常連のお客様がどうしても龍公亭の麻婆豆腐を食べたいとわざわざ神楽坂までいらしてくださるほど。土鍋麻婆豆腐は、山椒が効いたピリッとした辛さがやみつきになるおいしさ。根強いファンが多いのも納得です。

「伝統的なメニューはもちろん大切ですが、お客様のお好みやご要望に応えられるよう新しいメニューを考えることも大事です。メニューも時代とともにどんどん進化していかなければと思います」と四代目竜一さん。

花さんによれば、ここ数年のコロナ禍で遠方からの客足が遠のきがちな中、神楽坂周辺在住で在宅勤務を続ける方が家族でお越しくださったり、ぶらりと神楽坂を訪れた人が立ち寄ってくださるなど、客層がさらに厚くなり、新しい流れができたことも嬉しい変化とのことです。

 

お客様目線で考えることがお店の発展に繋がる

龍公亭ロゴは、松永真氏のデザイン

ここ数年のコロナ禍にあってもお客様に寄り添い、おいしい食事を提供していこうという店主の想いがあった。家業だからこそ使命感でがんばっているという花さんですが、龍公亭だから安心、助かったというお客様の声を聞くことができて励みになり、お客様目線で考えたことが、最後はお店にとってより良い結果につながるのだと確信したのだという。

龍公亭が100年以上続いているのも、後継者たちのしっかりした支えがあってのことと感じさせられます。

五代目の時代に想いを馳せながら、これからもずっと、神楽坂を訪れるお客様に愛され、選ばれるようなお店になればいいなと思っています、と話す花さんの眼差しがとても印象的でした。

神楽坂で本物を体感してほしい

テラス席から見える神楽坂

公子さん、花さんお二人から、神楽坂を訪れるお客様に向けたメッセージをお願いしたところ、価値観が多様化し、モノや情報が溢れている時代、食事やお買い物、あるいは古い街並みなど、いたるところで本物に出会えるのが神楽坂なんです、と公子さん。

花さんは、神楽坂は歴史がある街で、落ち着きがあってとても住みやすく良い場所。ぜひお気軽に神楽坂にいらしてほんとうの良さを体感していただきたいと話していました。

こうして人や街を想うバトンがまた渡されていきました。次回もどうぞお楽しみに。

龍公亭

〒162-0825
東京都新宿区神楽坂3-5
TEL:03-3260-4848
URL:https://www.ryukoutei.net/

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