こんにちは、製版課の堅持です。
今回は、来年の7月前半にリニューアルされる、
新日本銀行券の実物を一足先に見てきたので、こちらで報告したいと思います。
2021年に発表され、新しいお札に切り替わることが決まっていましたが、
いよいよ来年2024年の7月前半より流通が始まります。
今回、見学したのは、東京都北区にある「お札と切手の博物館」になります。
過去のブログでもアップしたことがありますが、
自宅が近くにあるため度々訪れる、お気に入りの場所になっています。
現在開催中の特別展
「お札が変わる!なぜ変わる? お札の知られざる歴史を探ろう」
に合わせて見学してきました。

今回リニューアルされるのは、1万円札、5千円札、1千円札の3種類になります。
偽造防止や社会情勢の変化などにより、20年周期で変えられてきているようです。


現在使用しているお札は2004年に発券されましたので、
来年2024年が丁度20年目ということになります。
発表のあった2021年からリリースまで3年のタイムラグがあるのは、
ATMや自動販売機などの対応の準備期間を考慮したものだそうです。



渋沢栄一のコンテ
渋沢栄一は日本初の銀行を設立しただけでなく、様々な種類の会社設立にも携わった人物です。 明治財界のリーダーとして名を馳せていました。

津田梅子のコンテ
津田 梅子は、日本の女子教育家です。 日本初の女子留学生の一人で、女子英学塾(現:津田塾大学)の創設者であり、日本における女子教育の先駆者と評価されています。

北里柴三郎のコンテ
北里柴三郎博士はジフテリアと破傷風の抗血清開発など、細菌学の分野で多大な功績を上げ、国内外での伝染病予防と治療に貢献したことで知られています。
これらのコンテ画を元に国立印刷局の職人さんが手彫りで印刷原版を作っています。
平らな金属面に手彫りなどによって彫りくぼめ印刷原版を作成する。
電子マネーの普及でお札を手にする機会が減ってきている現在ですが、
最高の印刷技術の結晶の素晴らしさにとても感銘を受けました。
気になった方は見学に訪れては如何でしょうか。
新日本銀行券は撮影禁止のためブログにはアップ出来ませんが、
見る角度により変化する3Dホログラムや偽造防止技術の進歩にも驚かされました。
詳細を解説したリンクを掲載しますので良ければご参照ください。
独立行政法人 国立印刷局 – お札と切手の博物館 – 入館案内・アクセス
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