東京平版株式会社
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LED照明で印刷物を見てみたら…

営業部の石川です。
こんな事ありませんか?

最近、印刷物が全体に濁った感じでスッキリしない、
肌色がくすんで見えるって事ありませんか?

それは、LED照明のもとで印刷物を見ているからです。

今、一般企業のオフィスではLED照明を取り入れる事が
スタンダードになってきています。
照明環境が進化している昨今、時代の流れなので仕方がない事ですが、
LED照明を使用したお客様のオフィスと印刷会社では
照明環境が違うので見え方が違ってきます。

LED照明の特徴は、まずなんと言っても省電力性。
低い消費電力で従来の照明と同水準の明るさを実現します。
そして、長寿命により、電球交換の手間が軽減されるとともに、
資源の有効活用につながります。
さらに安全性の高さも上げられます。
LED照明は素材として主にアクリル樹脂を使用しているので、
軽くて丈夫。落下によるガラスや有害水銀の飛散もなく、
地震災害時でも蛍光灯に比べ安全です。

このように「いいことずくめ」のようなLED照明ですが、
デメリット(見え方の違い)があります。

そのデメリット(見え方の違い)を機器で計測して数値化しました。
(色の見え方を表現する演色性を、色別に数値化したのが、下の表です。)


▲印刷会社では色評価用として通常使用している蛍光灯の演色性です。

▲LED照明のオフィスでの演色性です。

LED照明は色温度が5000K以上を示しています。
これは色評価用の蛍光灯より明るい事が数値でわかりますが、
演色性においては、Ra(総合評価)が100に近い程演色性の高い光源を示しますが、LED照明の方が低い値を示しています。
例えば、R9(彩度の高い赤)の数値が特に低いという事は、
赤色系がくすんで見えます。

またR15は日本人の肌の色の色再現の指標となりますが
これもLED照明のほうが低い値を示している事で濁って見える事がわかります。

LED電球の白色は、充分な明るさを持っていても、演色性(色をどのように演出するか、照明のあたる物体の本来の色をどれだけ再現できるかという性能)に乏しく、
全体に寒々しい再現になってしまいます。

最近のLED照明の進化には目をみはるものがありますが、
まだまだオフィスでは注意して見なければならないと思います。
このような問題に日々注視している東京平版に是非、
「色調補正」の事はお任せ下さい。

(石川)