東京平版株式会社
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あっという間に、夏休みの季節となりましたが、皆さんはどのようにお過ごしになりますか?
私は、のんびりとゆっくりとした時間を過ごしたいと思います。

今回ご紹介する作品は、The shinzone & co.   Autumn&Winter 2012 Collection Hand bookです。
こちらは、進行管理を担当しているHunch様より発注していただきました。
毎回、こだわりの印刷物を発注していただきますが、今回も製本の仕様にこだわりの部分があります。何度も製本所に確認や見積もりをおこない、ようやくこの仕様に落ち着きました。

内容は、2つ折りにした印刷物をページごとに手作業で丁合し(束見本作成時は、問題なかったのですが、実際は両面印刷で進行し、片面が蛍光オレンジのベタ印刷だったため、折った時に紙が膨らんだ状態になり、2日間プレス処理をしました。)きれいに揃えてから、表紙に糊付けし、天地を化粧裁ちして完成させます。

 

最近は手作業の工程が入ると、できる加工所を探すのが非常に大変になってきました。それだけ熟練の職人さんが少なくなってきているのだと思います。
東京平版では、まだ熟練の技を持った社員が頑張っていますが、この技術をいかに継承していくかが、今後弊社に発注していただけるお客様の期待に副うためにも必要な事だと感じています。
今回のCollection Hand bookでは、用紙の提案もさせていただきましたが、表紙に使用した画用紙のような紙(特白画学)で、蛍光オレンジがきれいに印刷できるかどうか心配でしたが、印刷オペレータの努力によって、とてもきれいに蛍光オレンジの色が印刷できました。また、中面のページにおいても、中質紙(アドニスラフ80)というインキが沈みやすい紙を使用していますが、弊社の画像処理オペレータがこのような紙の特質に十分熟知しているために、絵柄のシャドー部がつぶれすぎず尚且つ、くすみの少ない画像修正ができるようになりました。

今回の発注では、今まで作った事がない物をいかに、スムーズに実作業を進めていくのかが大変でしたが、現場の人達と話し合い、徐々に問題をクリアし、形になっていくのを見ると、本当に苦しくもありましたが、作り上げる喜びが経験できた事に感謝します。
次は、どんなご依頼が来るのか楽しみにしています。
出来上がりは、本当にかわいい感じで、思わず手に取ってしまうHand bookに仕上がりました。

ぜひ、実物をご覧いただきたいと思います。(小林)