東京平版株式会社
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銚子電鉄(ぬれ煎餅で電車が走る)

みなさんこんにちわ。営業部の久保です。


今回は千葉県の東端を走る銚子電鉄に行ってきました。
JR総武本線の終点銚子から外川(とがわ)までミニ私鉄が走っています。
全長6.4Km。全駅数9。従業員24名。全線単線の電気鉄道です。


銚子駅です。JRの長いホームの先端に居候のように小さな駅があります。
ここから2両編成の電車で出発しましょう。



1つ目の『仲ノ町』です。すぐ隣にヤマサ醤油の工場があり、銚電の車庫もあります。
赤と黄色い電車に見覚えありませんか?
平成5年まで東京メトロの銀座線と丸の内支線で走っていた営団2000系です。
ここでは昨年まで走っていました。
余談ですがこの駅では『にゃーぼう』という子猫が飼われています。


2つ目は『観音』です。
洋風の駅舎ですが、ここの名物は『たいやき』です。


たいやきは5種。お好みたいやきはお好み焼き風です。


観音~本銚子間。山中を走ります。


3つ目の『本銚子』です。谷あいの無人駅です。
銚電の駅には必ずコカコーラの自版機があり、そこの電光盤に
電車の運行状況が表示される仕組みになっています。


本銚子を出発する電車


4つ目の駅『かみのけくろはえ』?
実は本名は『笠上黒生』(かさがみくろはえ)です。
銚電では経営改善の一環として駅のネーミングライツを展開していて、ここは
こんな名前になりました。本物の昆布を使った特別入場券の発売もしていました。


5つ目の『西海鹿島』(にしあしかじま)です。
畑の中の無人駅です。レールの間に草が生えています。


6つ目『海鹿島』です。ここは関東で最東端の駅です。


君ケ浜~犬吠間


8つ目の『犬吠』ポルトガル風駅舎です。
ここは犬吠埼への下車駅で、ぬれ煎餅の直販所もあります。


関東で一番早く日の出が見える犬吠埼です。まさに絶景です。

さて,タイトルに書いた(ぬれ煎餅で電車が走る)についてご説明します。
銚電はご多分に漏れず、非常に苦しい経営が続いています。
2006年11月 当時の社長が会社の資金を横領するという事件が発生しました。
そうでなくとも超零細鉄道です。『電車の修理代を稼がなくちゃならないんです』
というメッセージが同社のウェブサイト上に掲載されました。
これは2ちゃんねるや他のサイト、マスコミにも報道され,同社の副業のぬれ煎餅を
買って支援しようという流れが大きくなり、一時は製造が追いつかない状況になり、
おかげで車両の法定検査の費用を賄えたのでした。
現在でも鉄道の赤字をぬれ煎餅やたいやき,佃煮などの売上で補っている状況です。
今では関東各所の鉄道売店や、デパート、道の駅などで販売しています。
もし見かける事があったら銚電を助けると思ってお買い上げください。
ちなみに銚電の1日乗車券には、2種類の割引券と2種類の引換券がセットされ、
その1枚は犬吠駅でぬれ煎餅1枚が貰えます。とてもおいしかったですよ。
もちろん家族のおみやげに一袋買ってきました。


犬吠~外川間


終点『外川』です。
引き込み線に2010年まで走っていた801形が保存されています。


『外川』から細い坂道を抜けると海です。
外川漁港に出ました。潮の香りがします。
この日は1月3日で漁は
お休みらしく,沢山の漁船が繋がれていました。

現在走っている車両は、2010年7月から営業に就いた2000系です。2両編成2本です。
愛媛県の伊予鉄道からの中古車です。
元をただせば,昭和38年製の京王電鉄の2010系です。
伊予鉄道時代に先頭部が改造されたため、前後で違う顔になっています。
1編成は京王時代の塗装。もう1編成は銚電の旧塗装になっています。

『銚子』から『外川』まで20分のんびり揺られての電車旅。
とてつもなくユニークなローカル線
一度訪れてみても損はありませんよ。
ではまた。久保でした。