東京平版株式会社
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感銘を受けた言葉「スティーブ・ジョブズ 〜伝説のスピーチ〜」3/3

▶︎1回目

▶︎2回目

 

こんにちは。デザイナーの藤井です。
3回に渡って、スティーブ・ジョブズ氏のスピーチを紹介させていただきました。
今回の話が僕自身、一番心に残っていて、一番考えさせられた言葉です。

僕自身、一度独立してフリーランスのデザイナーをやっていました。
3年間、鳴かず飛ばずのフリーランスならぬフリーター状態(笑)
1年前に心機一転、東京平版の門をたたき、入社させていただいた次第です。
今回のジョブズ氏の言葉には「若者は失敗を恐れずに夢に向かって生きろ」
といった意味が含まれています。

失敗を笑い話に出来るし、なにより失敗から学ぶ事が大きいからだと思います。
歳を取るごとに、失敗は自分だけの問題ではなくなり、挑戦できなくなりますよね。
だけど、精神的に若い人は常にチャレンジし続けています。
すべては気持ち次第なのだと思います。

藤井

 


3つ目は「死」についての話です。
17才の時、私はこんな文章を読みました。

「一日一日を人生最後の日として生きよう。いずれその日が本当にやって来る」

強烈な印象を受けました。そして33年間、毎朝鏡をみて自問自答しました。
今日が人生最後だとしたら、今日やることは本当にやりたいことだろうか?
「No」という答えが幾日も続いたら、私は何か変える必要があると知るのです。

死を意識することは、人生において大きな決断をする価値基準となる最も大切なことです。
何故ならほとんど全て、外部からの期待やプライド、恥や失敗への恐れ。
これらは死によって一切なくなるのです。
あなたが死を意識することが、失うことを恐れない最良の方法なのです。
あなたたちは既にありのままなのです。
思うままに行動しない理由はないのです。

 

私は一年前にガンと診断されました。
朝7時半にスキャンしたところ、すい臓の腫瘍がはっきり写ってたのです。
わたしはすい臓が何かも知りませんでした。
医者たちは言いました。

「ほぼ間違いなく治療不能なガンで、余命は3ヵ月から6ヵ月でしょう。」

主治医は家に帰って仕事を片付けるように言いました。
それは死の準備をするようにという意味の医者の言葉なのです。
つまり、子供たちに伝えるべき今後10年間のこと全てを、数ヶ月で伝えろということなのです。
家族がなるべく楽になるように しっかり始末しなさいということなのです。
家族にさよならを告げなさいということなのです。

私は診断書を一日抱えて過ごし、夕方バイオプシー(生検)をしました。
内視鏡は、のどから胃腸に入り、すい臓から腫瘍細胞を採取しました。
私は鎮静剤を服用してたのですが、そこにいた妻は私に話してくれました。
医者たちは顕微鏡で細胞を見た途端に泣き出したそうなのです。
手術可能な極めて希なすい臓ガンだと分かったからです。

私は手術を受け、今も元気です。
これまで私が最も死に直面した経験で、この先何十年かは無いことを望んでます。
この経験から、私はより確信を持ってあなたたちに言えます。
死を意識することは役に立ったが、たんに頭の中の概念でした。
誰も死を望みませんよね、天国に行きたいという人さえ死を望まない。

にも関わらず、死は我々が共有する最終地点なんです。
誰も逃れることは出来ないのです。
そしてそうあるべきなのです。死は生における最も優れた創造物なのだから。
それは生に変化を起こすもので、古きものを消し、新しきものへの道をつくるのです。
今、新しきは君たちです。しかしそう遠くない未来に君たちも古きものとなり消えてきます。
とてもドラマチックな言い方で申し訳ないのですが、これは全くの真実なのです。

 

君たちの時間は限られている。だから無駄に誰かの人生を生きないこと。
ドグマに捕われてはいけない それは他人の考え方と共に生きるということだから。
他人の意見というノイズによってあなた自身の内なる声、心、直感をかき消されないようにしなさい。

最も大事なことは、あなたの心や直感に従う勇気を持つことです。
それら内なる声、心、直感はどういうわけか
君が本当は何になりたいのか既に知っているのです。
それ以外のものは、二の次でいい。

 

私が若い頃「全地球カタログ」という驚くべき書籍があって、同世代のバイブルでした。
それはStuart Brandが制作しており、彼の詩的な作風で生き生きと仕上げていました。
60年代後半でパソコンもなく、全てがタイプライターとはさみ、ポラロイドカメラで作ってました。
それは当時のGoogle文庫版と言えるもので、理念があり、使えるツールと偉大な概念で溢れてました。
Stuart達は「全地球カタログ」を何度か出版し、ひと通りやり終えると、最終号を出しました。
70年代の中頃で、私は君たちと同じ年頃でした。
最終号の裏表紙は早朝の田舎道の写真でした。
冒険好きならヒッチハイクでみるだろう田舎道。
写真の下にはこんな言葉がありました。

 

Stay hungry, stay foolish.(ハングリーであれ。バカであれ。)

 

それは彼らが残した別れのメッセージでした。

 

Stay hungry, stay foolish.

 

常に私自身がそうありたいと願ってます。
そして今、卒業して新しい人生を始める君たちに、そうあってほしいと願います。

 

Stay hungry, stay foolish.(ハングリーであれ。バカであれ。)

 

 

ご清聴ありがとうございました。

Stay hungry, stay foolish.