東京平版株式会社
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人間国宝「鈴木藏展」図録

営業部の石川です。
今回は人間国宝「鈴木藏展」の図録の制作の話です。
撮影から制作、印刷加工まで携わらせて頂きました。

鈴木藏先生は1934年、岐阜県土岐市で生まれました。
釉薬の研究や作陶を重ねる傍ら、古来の半地下式穴窯を改良した独自の焼成方法も考案しており、
1994年に重要無形文化財(人間国宝)「志野」保持者に認定されました。
伝統的な志野焼のスタイルの作品だけではなく、現代的なエッセンスが感じられる独特な作品も多く、
なかでも大胆で特徴的な釉薬の使い方は数多くの作陶家に影響を与えています。
岐阜県を代表する焼物である「志野焼」は、安土桃山時代に成立したとされる焼物で、
岐阜県の焼物である「美濃焼」の一種です。

 

ここで作品のディティールを表現するために
印刷線数についてちょっと触れてみます。
印刷線数が高ければ高いほど写真を表す一つの網点が小さくなり、
より精密に絵柄の細部を表現することができ、
きめ細かいクオリティの高い印刷物になります。
※175線(通常のカラー印刷)であれば、1インチの中に175個の点で表現されているということになります。つまり280線は1インチあたり280個の点で成り立っているということです。逆に印刷線数が低いと網点が目立つようになり印刷が粗い印象になります。

 


175線

 


280線

 

具合的にはこんな網点の大きさのイメージになります。


 

志野焼は、釉薬がかかった部分はぽってりとした厚みがあり、
きめの細かい貫入や、味わい深い柚肌、優しい乳白色をしており、
釉薬のかかりが少ない縁の部分などは赤みのある火色が見え、
白磁や青磁のような美しさを持ちながら、優しい温かさを持っていることが特徴です。
この図録は280線使用の印刷なので、志野焼の質感等の技法が
細部にわたり忠実に再現され、とても迫力のある図録に仕上がってます。

 

四時友遊「鈴木藏展」
2021年12月8日より12月13日まで
日本橋三越本店 本館6階 美術特選画廊

 

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