東京平版株式会社
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ひたちなか海浜鉄道

みなさんお元気ですか?営業部の久保です。
今回は「ひたちなか海浜鉄道湊線」です。

JR常磐線の「勝田」(茨城県ひたちなか市)と「阿字ケ浦」(ひたちなか市)を結ぶ
全駅数10。14.3Kmの全線単線のディーゼル路線です。
大正2年開業の「茨城交通湊線」が前身です。
経営困難のため廃止の計画が持ち上がりましたが、ひたちなか市と
茨城交通が出資して2008年に第3セクターとして生まれ変わりました。


「勝田」です。
JR線のホームの片隅にひたちなか鉄道のホームがあります。
隣にJRの特急が入ってきました。
ゴールデンウィークのため大勢のお客さんです。
ラッシュ並みの混雑の2両編成の列車で出発です。


一つ目の「日工前」です。無人駅です。
県道の向かい側にある(日立工機)の専用駅で朝上り1本,夕方下り1本しか停まらず、
時刻表や路線図にも載っていない幽霊駅でした。
1998年からは全列車が停まり一般の人も利用出来るようになりました。
この鉄道の駅名標は各駅の特徴がデザインされています。
ここは(日立工機)にちなんで工具が描かれています。


2つ目『金上」です。無人駅です。
2線式で、バリアフリーになっています。
ここのデザインは、近くの自衛隊駐屯地にちなみ、航空機と戦車が描かれています。


3つ目「中根」です。無人駅です。
ここはホームが広く、花壇やテーブル、ベンチなどが置かれ、なんとも
ほのぼのとした雰囲気です。
この近くに前方後円墳の虎塚古墳があり、小刀も出土したそうです。
ですから駅名標は古墳と刀のデザインです。

一面の田園風景「中根」〜「高田の鉄橋』間


4つめ「高田の鉄橋」です。
駅近くの鉄橋の愛称がそのまま駅名になりました。
平成26年地元の要望で出来た新しい駅です。
上を国道245号線が走っています。無人駅です。
デザインはそのものズバリ鉄橋です。



ひたちなか海浜鉄道の中心「那珂湊」です。
今日は下り列車が混雑しているため、ここで1両増結しました。
ここには鉄道本社と機関区があり、駅舎は築100年の木造建築で風格があります。

駅名標は近くにある反射炉と構内に保存されている日本初のステンレス車体のケハ601と
駅に住み着いているマスコットの猫(おさむ&ミニさむ)がデザインされています。
ここから徒歩10分の所に(那珂湊おさかな市場)があり、多くの観光客が訪れます。
ちょっと立ち寄ってみましょう。


人でごったがえしています。さすがに港直結だけあって新鮮な海産物が並んでいます。
食事もできますが、待ち時間は覚悟したほうが良いでしょう。
さて駅に戻って先に進みましょう。



「勝田」から6つ目「殿山」です。
住宅街の路地を曲がるといきなり階段が現れ駅になっています。
1面1線の無人駅です。
駅名標はひたちなか市の花(ハマギク)と(ケイトウ)のデザインです。

「殿山」~「平磯」間


7つ目「平磯」です。無人駅です。
駅名標は平磯海水浴場に浮かぶくじらのフロートと
太陽観測センターの電波望遠鏡です。


8つ目「磯崎」です。無人駅です。
駅周辺には名産の干し芋用のサツマイモ畑が広がっています。
駅名標はサツマイモです。

磯崎漁港です。


終点「阿字ケ浦」です。
5月のゴールデンウィークと秋のシーズンには無料シャトルバスが
国営ひたち海浜公園まで運行されます。
春は空と大地がブルーで解け合うネモフィラのシーズンで、列車が着くたびに
3台のシャトルバスが次々と発車して行きました。
公園に向かう高速道路は大渋滞で大変でしたので是非列車をお薦めします。
「勝田」から27分。バスで10分で公園に到着します。

阿字ケ浦海岸
また(阿字ケ浦海水浴場)までは徒歩6分程です。
駅名標は近くの温泉と茨城名物アンコウと釣り針と海藻です。
ここで海浜鉄道の車両を紹介します。

キハ3710形
1995年と98年に1両ずつ新製の自社発注車両です。
ミナトをもじって3710になりました。
ロングシートのワンマン対応車で主力として走っています。

キハ37100形
2002年製自社発注車。3710形の改良形で3710と連結して運行。
前後で顔が違うアニマルトレインの塗装で活躍中です。

キハ20形205
1965年製元国鉄キハ20522です。1995年に入線しました。
水嶋臨海鉄道時代にトイレを撤去。冷房改造されています。
旧形のため運用に就くことが少なく、現在は主に臨時列車として走ります。

キハ11形
JR東海が1988年〜93年にかけて製造したキハ11です。
2015年にJRで廃車になり15年12月から3両が海浜鉄道で営業に就きました。
外観と車内は東海時代とほぼ同じでセミクロスシートとなっています。

役目を終えて保存中の車両

キハ2005
昭和41年北海道の留萌鉄道用に製造され、同鉄道が廃止になったため
44年にひたちなか鉄道が購入した車両です。
当時大量に製造された国鉄キハ20系列のコピーで寒地向けキハ22とほぼ同じです。
平成22年に旧国鉄急行色に塗られ今に至っています。
平成27年12月で廃車になりました。

キハ222
昭和37年に北海道羽幌炭坑鉄道用に製造され、同鉄道の廃止により昭和

46年に当時の茨城交通に購入されました。
国鉄キハ22と同形で運転席窓は雪国用の旋回窓が付いています。
平成21年7月に廃車になりました。
現在この車両を那珂湊駅付近の空き地に運び、『ご神体』として鉄道神社を作ろうという
計画があるようです。長寿と安全の象徴として奉り、本町通り商店街の活性化を図ろう
というものだそうです。実現すれば楽しいでしょうね。

もう一つニュースです。
終点の「阿字ケ浦」から国営ひたち海浜公園まで線路を延長する計画が現実味を
帯びて来た事です。ひたちなか市は4つあったルートを一つに絞り、公園西口を終点とし
途中に2駅を設ける案に決定し、国からの調査費の補助も受けました。
ひたちなか市の強力な支援と地元の応援団と鉄道の努力が一体となって地域の活性化に
取り組んでいます。それが今回の延伸計画に繋がったようです。
実現すればローカル線問題としては大きな朗報だと思います。

いかがでしたか?家族連れでも楽しい所ですよ。
活気ある「ひたちなか海浜鉄道」に乗りにきませんか?

ではまた。久保でした。