2月になり一層寒さが厳しくなりました。皆様いかがお過ごしでしょうか?総務部船橋です。私の故郷は茨城県結城市。栃木県との県境にある長閑なところです。今回は結城の名産歴史深い絹織物の結城紬を投稿させて頂きます。
私が小さい頃、父の実家は養蚕業を営んでおりました。出荷できない繭で遊んだり、蚕を怖がりながら見ていた記憶があります。
紬が完成するまでには、いくつもの工程が必要です。
母方の祖母は上記の製造工程①「糸つむぎ」と言う工程に長く関わっていました。国の重要無形文化財に指定された工程の1つです。
「つくし」という道具に真綿を巻き付け手で紡いで「おぼけ」と呼ばれる桶に糸を入れていきます。たて糸、よこ糸、種類によって違った太さで、ムラなく紡がなければいけません。この技術の習得には数年の修行がかかり、一反分の糸を紡ぐには約2~3ケ月を要するそうです。
他に上記製造工程⑦「絣くくり」と⑩「地場織り」が重要指定文化財に指定されています。平成22年にはユネスコ無形文化遺産にも登録されました。
世界で類の見ない、手で紡いだ無撚糸の糸を使用し、織り手が腰の力で加減を調整しながら織り上げることで軽くて暖かい結城紬独特の風合いが生み出されます。
現役生産者(職人)が減っているので、全ての生産工程での人材の不足がしょうじることが心配されているようです。日本最古の絹織物と伝統技術、職人技をもっと広めていきたいです。今は着物だけではなく、バックや色鮮やかなショールもあり、機織りや藍染め体験もできます。
機会がありましたら、絹織物の街結城に伝統技術を体験に行ってみて下さい!