営業部の石川です。
今回のブログは最近制作した図録についてです。
今まで様々な図録の制作に携わってきましたが、
このような図録を制作する際、最も注意してるのは撮影です。
写真の善し悪しで、全てが決まると言っても過言ではありません。
5年ほど前までは、ポジフィルムでの撮影でしたが、
現在はデジタルカメラでの撮影が主流です。
複数カット撮影が可能であり、
その場でイメージをモニターで確認出来る事が利点です。
フィルムと違い一発勝負ではないので
良いカットを選ぶ事が出来るようになりました。
今回は立体物であり、それも丸みのある陶器の為、
撮影に非常に苦労しました。
平面物(絵画)とは違い、いかに立体感を出すかが勝負なので、
照明での演出を行います。
照明を強くし過ぎると、
暗部が潰れてしまい調子の再現性を失ってしまう為、
それを最小限に押さえるのが撮影のポイントになります。
マットな 肌の陶器ならばテカリも目立ちませんが、
光沢の有る肌の陶器ですと、テカリが目立ってしまい
作品の品位が損なわれてしまいます。
間接照明など駆使し、様々な角度から光をあてて作品の存在感を作ります。
それでも撮影で限界を感じた時は、
良いとこ撮りで、最新の製版技術を駆使して合成します。
こんな感じで撮影します。
作品はそれぞれ表情が違うので、いろんな角度から試します。
そして、苦労の末完成した図録がこちらになります。
作品のテカリを押さえつつ、
立体感・質感のある図録が出来上がりました。
この作品展は一般には公開されないので、
ダイナミックな質感の再現をお見せ出来ないのがとても残念です。
(石川)