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『もうすぐ絶滅するという紙の書物について』を読んで

ここ数日猛暑が続き、歩くだけでも汗が滝のように流れてきます。
体調管理をしっかりおこない、今年の夏も乗り切っていきたいと思います。

今回は、『もうすぐ絶滅するという紙の書物について』という、ちょっとショッキングな

タイトルの本を紹介いたします。

 

数年前から電子書籍が紙の本に代わっていくのでは、と言われていましたが、

日本では、思ったほどには変わっていません。

映画は絵画を滅ぼしませんでした。テレビは映画を滅ぼしませんでした。

電子書籍も紙の本を滅ぼさないのではないでしょうか?

書き記された文字は同じだとしても、紙の本で読むのと電子書籍で読む

のとでは、明らかに何か別な感覚があります。

この本は、ジャン=クロード・カリエール(フランスの作家)と

ウンベルト・エーコ(イタリアの中世学者)の対談をまとめたものです。

さまざまな本にまつわる話題を提供しています。グーテンベルクの最初の本である、

聖書のことなど読んでいるうちに二人の書物にまつわる話の世界に引き込まれてしまいます。

今後、電子書籍はもっと普及し、本を読むということのスタンダードな形になるでしょう。

ただ、紙の書物も同時に残っていく気がします。

今、町の本屋さんが少なくなっていく中で、本屋さん自体が変化しいろいろな提案を

試みています。

代官山蔦屋下北沢のB&B、本屋さんではありませんが森の図書室など、

もし紙の本が無かったら、味気ない場所に感じ、人が集まってこないような気がします。

世の中には、いろいろな装丁の本があり、手触り、重さ、匂いなど書物一冊一冊に

モノとしての愛おしさがあります。

印刷会社で働く者にとって、本を作るということは、大勢の人たちの

想いを形にすることだと思っています。

カタログを作るには、企画を立てる人がいて、デザインを考える人がいて、

さらに多くのクリエイターの方たちが制作に携わります。

完成されたデータを印刷会社に渡し、それを最良の印刷物になるように

多くの印刷会社が一生懸命に作っています。

電子書籍を作るのも、紙の本を作るのも作り手の想いは同じです。

これからも本屋さんに行き、読みたい本を選び、その本の世界に入り

幸せな気分に浸っていきたいと感じます。

そのためにも、紙の書物はこの先も残り続けて欲しいと思います。

今は週末くらいしか本を読む時間が取れませんが、自分の知らない世界を

教えてくれる本を読む時間は、これからも大切にしていきます。(小林)

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