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「木のいのち木のこころ〈天〉 ものづくりの心

3月ももうすぐ終わり、今週末には東京でも桜が開花しそうです。
寒い冬から春に向けて気持ちも高まり、楽しい気分になってきます。

今回は、宮大工西岡常一氏が話された技や勘、人を育てるというのは
どういう事かをまとめた『木のいのち木のこころ〈天〉』を読んで感じたことを、
ものづくりの視点からブログを書いてみたいと思います。

 

東京平版営業部では、一昨年より「ものづくりの心を養う」という目標を掲げ
各営業がそれぞれ自分なりにものづくりの心を養おうとしています。
私のお客様は、デザイナーの方が多いこともあり、ものをつくるとはどういう事なのか
常々考えていました。

西岡棟梁は、法隆寺の解体修理、法輪寺の三重塔の再建、
薬師寺の金堂をはじめ西塔、中門、回廊など薬師寺伽藍の再建など
様々な仕事の中でものづくりに対する心構えを育んできたように感じます。

西岡棟梁の言葉には、ものづくりをおこなう上での大事な心構えが示されています。

●職人の仕事は機械では代われないものがある。

●木は人間と同じで一本ずつが全部違う。

●技は人間の手から手に引き継がれてきた「手の記憶」

●技術というものは、腕だけではなくて培われてきた勘や感覚に支えられている。

●ものを扱うのも技術も、心構えなしには育たない。

●自分がどんな人間かを映し出すのが道具であり、その一番大事なものを
どう扱っているかを見れば、その人の仕事に対する心構えが見える。

どれも、仕事を行なう上では考えなければならない大事なことです。

法隆寺大工の口伝の中に次のような言葉があるそうです。

「神仏をあがめずして社頭伽藍を口にすべからず」
これは、自分が造ろうとしているもの、関わっている仕事がどんなものかを
知らなければならない、という事です。

営業の仕事においても、自社の仕事内容や知識を十分に理解し、さらに
お客様が創ろうとしているものの情報をできる限り調べ、興味を持つと
心構えが違ってくると思っています。

「家宅は住む人の心を離れて家宅なし」
家を造るならここに住む人の心組みを受けて、その意を汲んで
造作しなさい、という事です。

ものをつくるとは、様々な事を深く考え、嘘偽りがないと自分が思えることを精一杯
おこなう。実際にものをつくらなければ分からないことが多いと思いますが、
今まで、ものづくりのお手伝いをしてきた中で、少しでも分かりたいと思う努力は
してきました。
これからも、ものづくりに携わる中でお客様に提案できる知識をもっと増やし、
現場のオペレータにお客様の要望を伝え、できる限り製作の過程を見届けることで
ものづくりの心を養っていきたいと思います。(小林)

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